次なる目的地は国立航空宇宙博物館。
人類が空を飛び始めた頃から最近までのありとあらゆる航空機が稼働可能な状態で展示されています。今回の私の旅のメインのひとつ。
全長208m×3階建てという広大な面積の建物の中に、本当にすごい数の飛行機が展示されていて、一種のテーマパークのような雰囲気になってます。実際、子供もかなり多くて、スミソニアン博物館群の中でも最も人気があるというのもわかる感じ。
とりあえず見たものを記していきますよ。
ダグラスDC-3旅客機。1935年から全世界で2万機も作られた傑作旅客機。日本では国内ライセンス生産されたものが海軍で「零式輸送機」として使われたのが有名かも。
ずんぐりむっくりしてテカテカしているのがアメリカンな航空機という感じ。
1950年代に活躍した後継機のダグラスDC-7旅客機の一部が展示してあって、内部が見られるようになっています。飛行機というより、なんだか特急列車みたいな雰囲気ですね。
1933年に開発されたボーイング247-D旅客機。ボーイング社が材木会社から飛行機メーカーに転身するきっかけとなった全金属製旅客機です。飛行能力は高性能だったらしいけれど乗り心地がイマイチで、後から出た居住性の良いDC-3に人気を奪われてしまったらしい。旅客機は乗り心地が重要だよね、、、
飛行黎明期からの展示。
18世紀にフランスで考えられた未来の気球式豪華客船「LA MINERVE」。ファイナルファンタジーとかに出てきそうな感じ。
ライト兄弟の作った世界初の飛行機・フライヤー号の実物大模型。思っていた以上に翼幅が大きいのと、操縦者があんまりにも無防備なのに驚く。着陸する時とか、よく怪我しなかったよね、、、
大西洋横断で名高い飛行士のチャールズ・リンドバーグが、アン夫人と1931年と1933年に世界旅行するのに使ったロッキード 8 シリウス。カラーリングがおしゃれ。
フロート付いている水上機は、実物を見ると写真の印象以上にでかいなあと感じるんですよね。
第一次世界大戦の複葉戦闘機・爆撃機。この時代の軍用機はあまりよく知らないのだけど、勉強したら面白そうだなあ。
ドイツ軍のアルバトロスD.Va戦闘機。カラフルな塗装が印象的。
フランスのヴォワザン爆撃機。
続いて第二次世界大戦の軍用機。
ダグラス・SBD-6ドーントレス艦上爆撃機。ミッドウェー海戦で日本の空母・赤城、加賀、蒼龍、飛龍を撃沈し、太平洋戦争の転機を作った機体。わりとスマートな印象。
グラマン・F4F艦上戦闘機。実質的な零戦のライバル。ずんぐりむっくり。
エンジン部分が開いてあって仕組みがよく見えるようになっているのと、空母収納時の翼をたたんだ状態にしてあるところが、この博物館ならではの構図ではないかと。
ノースアメリカン・P-51ムスタング。バランスが良く、大量生産された傑作戦闘機。今まで見た他国の航空博物館だと、飛行状態で展示されているのが多かったから、脚を出して着陸態勢なのは初めて見ました。
スーパーマリン・スピットファイアVII型。英国を代表する名戦闘機。P-51と違ってメタリックにテカテカしていないのがイギリス。ウィキペディアを調べると、VII型の現存機はこれだけなんですかね?
零式艦上戦闘機五二型。
五二型は鹿児島の鹿屋航空基地史料館で見たことがあったけど、こちらは飛行形態での展示。鹿屋で見たときは一機だけ部屋にドンと座っていたから大きい印象があったけど、同時代の欧米の戦闘機と並べると細っこいイメージが強くなりますね。
イタリアのマッキC202フォルゴーレ。高性能だけど火力不足で苦戦を強いられた伊軍の主力戦闘機。イタリアの機体は初めて見た。なかなか他では見られなさそう。
ドイツ驚異の科学力、世界初の実用ジェット戦闘機メッサーシュミットMe262。シルエットがやっぱりカッコイイよね。
同じフロアに展示されていたアメリカ初の実用ジェット戦闘機ロッキードXP-80ルル・ベル。人類史上初の時速1000kmを記録した機体。
実用化はされなかったけれど、米国初のジェット戦闘機であるP-59エアラコメットも大展示室にありましたよ。
ここから大戦後~現代の航空機。
超音速飛行と有人宇宙飛行のデータ収集を目的とした実験機・ノースアメリカンX-15。1963年に有人機として人類で初めて高度10万6000mの「宇宙空間」に到達した航空機。巨大すぎてうまく画面に収まるように写真が撮れなかったです、、、
ダグラス・D-558-2スカイロケット。超音速飛行実験機。1953年にマッハ2の記録を打ち立てました。
ジェネラルアトミックス・MQ-1Lプレデター。無人偵察機を攻撃用に改良した機体。もう少しラジコンチックな感じなのかと思っていたのですが、普通に大きな飛行機で、結構威圧感があります。